二次創作絵等ブログ。
by aru
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オボロ 六

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「こっちだ」
森を抜け出した後、マスターさんは僕を自分のお店に招いてくれた。
月明かりの下に照らされたマスターさんのお店の外装は、右半分が多くの蔦植物に侵食され、さらに近隣に植わる木々のおかげでまるで巨大な飛蝗(バッタ)のようだった。
店を見上げる僕に気づいたマスターが苦笑いで言う。
「この店はもともと私のものじゃなかったんだが、見つけたときにはすでにこの有様でね。切り取るのもここまでくりゃ勿体無いからこのままにしておいた、というわけだ」
マスターさんはレプラに『もう遊びにいってもいいぞ』と言って、店の鍵を開ける。
乾いた呼び鈴の音を響かせて扉を開け、真っ暗な店内にマスターさんが明かりをつけていく。
淡い色のランプたちがユラユラと炎を燃やし、店内の様子がわかってきた。
古めかしい椅子や棚。蔦を象った窓枠には様々な形と色をした硝子がはめ込まれている。全体的に落ち着いた雰囲気の部屋に足を踏み入れる。
「そこに座っていてくれ。なにか茶でも出すから」
「あ、お構いなく・・・」
僕は返事もそこそこに再度辺りを見回す。
見れば見るほど興味深い品々で一杯だった。
と同時に故郷の事が頭をよぎる。
『僕は・・・帰れるのだろうか・・・』
こんな不思議な世界に迷い込んで、今頃母上は自分がどこに行ってしまったきり帰らずに心配していることだろう。父上はどうだろうか?やはり兄が家出したときと同様に激怒しているのだろう・・・。などと考えているうちに、奥からマスターさんが取っ手のついた湯飲みを(カップの事)を持って現われた。
「まずは茶でも飲んで落ち着いてから話すか」
コトン、と僕の目の前にそれが置かれる。
暖かい湯気と心地よい葉の匂いを立ち上らせ、小麦色の渦がグルグルと回っている。僕の知らない飲み物だった。
「毒なんて入ってないぞ。これは紅茶っていうんだ」
戸惑う僕にマスターが話しかける。
「では・・・頂きます」
口に含んで一口飲み干す。美味しい。胸の辺りがなんだかほっとした気がする。
「・・・ありがとうございます。ようやく落ち着きました」
「そうか、それならいい」
「まずは何からお話すればいいでしょうか?」

僕は自分が照葉から、とある帽子屋から得た情報(つまりは兄の事)によってここにやってきたこと。いつのまにか森に迷い込み、気づいたらこの摩訶不思議な世界にいた事。いきなり赤鬼とその手下たちに襲われたことなどを話した。
話終えて、もう一度紅茶をすする。少し温くなっていた。
「・・・・フム、なるほど。そういうことか」
それまでじっと僕の話を聞いていたマスターさんは、腕組をして考えていた。
「・・・しかし君が来たという『照葉』という世界にはまだ『道』は繋がっていないハズなんだが・・・また『歪』が生じたのだろうか・・・?それとも・・・・」
マスターさんは聞きなれない言葉を次々と口にするが、僕にはもちろん何のことだか検討もつかなかった。
口も挟めないまま、僕がどうするか迷っていると、店の呼び鈴が音を鳴らした。

マスターさんと僕は、扉に目をやる。

「ヤァ、こんばんわ。こんな夜更けに開店とは珍しいこともあるものだね」

そこに現れたのは、僕が前に出会ったことのある人物であった。

▼ 続
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by 2-ji | 2009-01-20 09:52 | ▲ 創作キャラ
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